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春の新色
イタリアで「オレンジカード」の導入が検討されているという。JRの同名のカードを想像してしまうが、そうではなくイエローカード(警告)とレッドカード(退場)の中間ということで一時的な退場を意味するのだという。退場時間を実際に何分にするかは未定とのことだ。
しかしまた、随分と近い色を選んだものである。イエローとレッドの中間となれば確かにオレンジがそれに当たるとは思うが。もっと全然違う色、例えば寒色系の青などにするという考えはなかったのだろうか。こう似たような色だと、直射日光やナイトゲームの逆光の下では見間違えてしまいそうだ。レッドを出して退場処分にしても、見間違えの所為で、10分もすれば平然とピッチに戻ってきてしまう選手もいるのではないか。そうなると当然主審は、お前はオレンジじゃなくてレッドなんだよと、もう一度レッドカードを見せて教えてあげなければならない。再び退場したその選手、それでもやはり見間違えていてその10分後に再度ゴキブリのように出てきたりしそうである。またその逆に、オレンジを出したのにレッドと見間違えて、時間になっても一向に戻ってこない選手も出てくるだろう。第四の審判あたりがその選手のシャワールームのドアを叩き「オレンジだったんですよ。聞こえますか?」と声を張り上げて教えてやったりしなければならなくなるかもしれない。

この一時的退場は、「シンビン」という名で既にラグビー等では一般的なものだ。ベンチに座って反省させられている感じがなかなかに間抜けな、でも有効な制度である。もし本当にサッカーへの導入が実現するならば、より御仕置きの意味合いを濃くするために、退場時間中には運転免許の違反者講習で見せられる交通事故のドラマのような、悪質なファウルの危険性を訴えるドラマを見てもらうのもいいだろう。ドラマの迫真の演技に感極まり、選手によっては涙を浮かべてピッチに戻ってくるかもしれない。

素晴らしい試合が、退場者の所為で一気に興味をそぐ内容になったりすることは少なくない(人数の減ったチームが、麻雀の「ベタ降り」の如く攻撃を放棄して守備に専念する等)。本当にオレンジになるのかどうかはともかく、新色のカードはそのような事態を減らすこともできる画期的なものになる可能性を秘めている。
by sporting_emoto | 2009-02-25 22:53 | Football
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