神の子
伝説のプレーヤーがピッチに帰ってくる。
いや、正確にはピッチの脇に帰ってくる。ディエゴ・マラドーナ氏がまもなくアルゼンチン代表の監督に就任することが確定的で、氏の48歳の誕生日に正式発表されるらしい。かねてから氏は「代表を率いるのはオレ以外にはあり得ない」というような発言を繰り返していたこともあり、念願叶ったといったところだろうか。散々おねだりをして誕生日に犬を買ってもらったはいいが、「怖い」などといって全く面倒をみない子供のようにならないことを祈りたい。しかし代表監督としてのマラドーナがどのようなサッカーを志向するのか、実に楽しみだ。異常に守備的だったりしたらなんか笑う。

マラドーナといえば、氏が愛して止まない代表の試合やボカの試合のスタンドでの姿がしばしばカメラに捉えられる。その姿はいつだってテンションが高く、特に代表の試合で古いモデルのユニフォームシャツ姿で激しく応援する姿は印象深い。監督となっても、是非あの調子でやってもらいたいものだ。代表監督といえばスーツ姿が多いが、氏ならあの水色縦縞のユニフォーム姿でやってしまっても許されるのではないだろうか。そしてピッチ脇で指示を送る氏の足下に転がってきたボールは、必ずものすごいリフティングをしてから選手に返してやるのだ。また、相手チームのハンドがとられなかった際には、両手を拡げて抗議し、人一倍激昂してみせるといいだろう。誰しもが、イングランド相手に左手で叩き込んだ「神の手ゴール」を想起し、お前が言うなという気分になるに違いない。

意外というか当然というべきか、その就任に対してはなんと7割ものアルゼンチン国民が不支持の立場だという。福田前総理をも凌ぐ不支持率である。確かに薬物や暴力沙汰で何度も捕まった男が規律を説き、肥り過ぎで危篤状態に陥った男が選手に体調管理を求めたところで説得力には相当に欠ける。麻薬使用歴の所為で、日本やアメリカには行けない可能性もある。お前はミックジャガーかという感じである。万が一日本でW杯が開催されても、監督は不在なのだ。
が、そのようなことは全て気にしない方がいい。神の子がピッチに帰ってくるのだ。それだけで興奮するというものではないか。是非、マラドーナにしか作れないようなチームを作り我々の度肝を抜いてほしいと思う。そしていつの日か、イタリア代表との試合で、ナポリのサン・パオロ・スタジアムがアルゼンチン代表への声援に包まれるところを見てみたい。
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by sporting_emoto | 2008-10-29 20:31 | Football
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