「ヴァンラーレ八戸」というチームがあるらしい。同チームがユニホームパートナーとなる企業との契約を発表したとの報道で、先日知った。
「ヴァンラーレ八戸」は2006年に八戸工業SCと南郷FCが合併して発足したサッカークラブで、現在東北2部リーグに所属する。Jリーグを視野に入れており、昨年末には公式にJリーグ参入を目指すことを表明したそうである。それもあり、当然のようにチーム名はいかにもJリーグ然としたものになっている。2チーム合併のクラブであるから、「パリ・サンジェルマン」のように「八戸・南郷」とすることもできたし、あるいは「八戸南郷ユナイテッド」などとする手もあったわけだが、選択されたのはご多分に漏れずラテン語系の響きのものとなった。 この「ヴァンラーレ」、やはり造語であるようで、公式サイトでは次のように説明されている (原文ママ)。これが何度読んでも良く分からない。 ■ イタリア語で起源を「デリヴァンテ」南の郷を「アウストラーレ」。 ■ チームの起源は「八戸と南郷」という意味を込めての造語。 要するに「起源」と「南郷」を合体させたものだということなのだが。チームの起源が「八戸と南郷」であるなら、合体させるべきは「八戸」と「南郷」ではないのか。何故「起源」とくっついてしまうのだ。それもくっついたのは「南郷」のみ。どう考えても異様である。「材料は醤油と砂糖」だというのに、砂糖だけ鍋に入れて、そこに「材料」なるものを投入しようとするようなものだ。「材料」を探し回りキッチンをうろつく馬鹿に、醤油と砂糖が「材料」なのだと教えてやりたくなる。 そして、そのくっつけ方である。「デリヴァンテ」と「アウストラーレ」がくっついて、「ヴァンラーレ」となったということは、「デリヴァンテ」からは「デリ」ではなく敢えて「ヴァン」を引っ張ってきたわけだ。「デリラーレ」ではちょっと面白い感じになってしまうという判断だったのかもしれないが、「ヴァンラーレ」でも十分面白い。 エンブレムも紹介しよう(右)。 デザインについての公式サイトの説明は以下の通りである(原文ママ)。 ■八戸と南郷の特産物である、イカとその足を南郷のそばに見立ててボールをキャッチしている。 ■背景は八戸の海・青、南郷の緑 ■トップチームの母体である八戸工業SCと南郷FCの合併の意味と背景の八戸(海・青)から息吹が出ているのはここが始まりである。という意味 一つ目の説明については、おかしな文章になっているが、八戸の特産物「イカ」の足の部分を南郷の「蕎麦」に見立てて、このイカがサッカーボールをキャッチ、ということだろう(イカはGKだろうか)。「イカそうめん」というものが存在するにも拘らず、果敢にもイカを蕎麦に見立てたわけだ。また3つ目の説明では、八戸から出る息吹が「ここが始まりである」ことを表しているとあるが、チームの起源は「八戸と南郷」である。八戸だけでなく南郷も「始まり」なのだ。であれば、息吹は南郷からも出ていなければならない。 などとガタガタと抜かしてしまい、おまけにエンブレムまで勝手に貼り付けてしまったが、よくよく考えればこれは造語なのだ。造語だからなんだっていいのかもしれない。ということで、イカの足がJリーグに届くその日まで、頑張れヴァンラーレ。 公式サイトのクラブ紹介のページ
by sporting_emoto
| 2009-04-21 00:11
| Football
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